株式会社富士経済は、加工食品(27カテゴリー385品目)のうち、価格改定の影響によりコスパの良い国産ミネラルウォーター類が好調な清涼飲料類、酒税法改正により国産ビールの回復が著しいアルコール飲料、清涼飲料類からの需要流入が期待される一方で価格改定による買い控えがみられる嗜好品の計3カテゴリー97品目の市場を調査しました。その結果を「2024年 食品マーケティング便覧 No.3」にまとめました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2024年 食品マーケティング便覧 No.3」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
◆当該資料の全体サマリー
清涼飲料類は、猛暑や人流回復から炭酸飲料や麦茶などが好調です。価格改定もあり2023年の市場は拡大が予想されますが、より低価格なPB商品やミネラルウォーターなどへのシフトもみられます。
消費者のニーズが低価格帯商品へシフトしている中で、参入企業は高付加価値商品への注力度を高めており、無糖茶飲料や炭酸飲料では味の濃さや香りなど味覚面での差別化を進めています。また、ストレス軽減や睡眠の質向上を中心とした機能性表示食品の展開も積極的に行われており、健康需要獲得の取り組みも強化されています。
アルコール飲料は、コロナ禍の家飲み需要に落ち着きがみられますが、2022年以降、外食需要が戻ってきたことで業務用の回復が進み、特に規模の大きい国産ビールが大きく復調しています。2023年は、引き続き業務用が回復していることから市場拡大が続くとみられます。
2023年10月に酒税法改正が行われたことから国産ビールやRTDが好調であるほか、国産ウイスキーの人気の高まり、ノンアルコール商品や機能型ビールなどによる健康需要獲得などによって、今後も市場回復が続くとみられます。
嗜好品は、外出機会の増加により業務用、加工用の回復が進む一方、家庭内での飲用機会が減少しています。節約志向の強まりから清涼飲料からの需要流入が期待されますが、嗜好品自体も価格改定による買い控えがみられます。
今後は値上げの影響も一巡し、レギュラーコーヒーやインスタントコーヒーでは新規ユーザーの獲得が予想されます。また、コーヒーではカフェのブランド名を冠した商品、茶系ではルイボスティー、ジャスミンティーなどリラックスニーズを捉えた商品など、付加価値商品が市場を底支えするとみられます。
◆注目個別市場サマリー
1.ビール類【アルコール飲料】
国産ビール、国産新ジャンルビール風味アルコール飲料(国産新ジャンル)、その他ビール類(国産発泡酒、輸入ビール類、クラフトビール)を対象としました。
2020年、2021年とコロナ禍により業務用が低迷していましたが、2022年は外食需要が回復に向かい、国産ビールがけん引する形で市場が拡大しました。
2023年の市場は引き続き拡大が予想されます。10月に施行された酒税法改正により、国産ビールと国産新ジャンルの価格差が縮まっており、メーカー各社が国産ビールに注力し、新商品の投入などを積極的に進めていることから、国産ビールは1兆円まで回復が見込まれます。一方、国産新ジャンルはこれまで評価されていた価格優位性が弱まり、国産ビールやRTDへ需要がシフトしています。
今後は、2026年10月の酒税一本化に向け、メーカー各社は引き続き国産ビールに注力するため、市場は引き続き国産ビールがけん引するとみられます。一方で、国産新ジャンルは縮小が続き、ブランドの集約化なども進むと予想されます。
2.ジャスミンティー、ルイボスティー【清涼飲料類】
2022年は人流回復によるオフィスでの需要増加、メインチャネルの一つであるコンビニエンスストアでのPB商品の発売などにより、ジャスミンティー、ルイボスティー、どちらの市場も拡大しました。
2023年は香りの良さからリラックス需要を獲得しており、市場が拡大するとみられます。特に、ルイボスティーはサントリー食品インターナショナルの新商品がこれまでみられなかった男性需要を獲得、新たなユーザーの開拓により市場が活性化し、大幅な拡大が予想されます。
3.国産ミネラルウォーター類【清涼飲料類】
2022年、2023年ともに、猛暑により市場が拡大しています。清涼飲料全体の価格改定に伴い、コスパの良さから茶系飲料など他の清涼飲料からの需要が流入しているほか、ミネラルウォーターを日常的に飲用する外国人観光客などインバウンド需要の取り込みも大きく、2023年の市場は二桁近い伸びが見込まれます。
夏場には供給不足となるケースもみられており、参入メーカーは設備強化を進めていることから、供給量が安定することで、今後も市場拡大を続けると予想されます。
【参考】本記事で使用した「2024年 食品マーケティング便覧 No.3」に掲載している調査対象市場
清涼飲料類
- 100%果汁飲料
- 果汁飲料
- 低果汁入清涼飲料
- 果粒含有果実飲料
- 果肉飲料
- トマト飲料
- 野菜飲料
- 果実野菜混合飲料
- コーラフレーバー飲料
- 透明炭酸飲料
- 果汁系炭酸飲料
- ジンジャーエール
- 乳類入炭酸飲料
- 無糖炭酸飲料
- 飲用牛乳類
- 乳飲料
- 乳製品乳酸菌飲料
- 乳酸菌飲料
- ドリンクヨーグルト
- 乳類入清涼飲料
- 缶コーヒー
- リキッドコーヒー
- 紅茶(リキッドタイプ)
- ウーロン茶(リキッドタイプ)
- 日本茶(リキッドタイプ)
- 麦茶(リキッドタイプ)
- ブレンドティ
- その他ティードリンク
- バラエティドリンク
- 食系ドリンク
- 薬系ドリンク
- 健康サポート飲料
- パウチゼリー飲料
- 機能性清涼飲料
- スポーツドリンク
- 粉末機能性清涼飲料・スポーツドリンク
- 豆乳類
- アーモンドミルク
- ビネガードリンク(ストレート)
- 国産ミネラルウォーター類
- 輸入ミネラルウォーター類
- サワードリンク
- トニックウォーター
- 乳幼児向け飲料
- 殺菌乳製品乳酸菌飲料(コンク)
- ビネガードリンク(コンク・市販用)
- 希釈飲料
- チルドスープ
アルコール飲料
- 清酒
- 合成酒
- 焼酎甲類
- 焼酎乙類
- 甲乙混和焼酎
- 韓国焼酎
- RTD
- チューハイ
- レモンサワー
- 水割り洋酒・ハイボール
- ノンアルコールドリンク
- ウイスキー
- ブランデー
- ビール類
- 国産ビール
- プレミアムビール
- 国産発泡酒
- 国産新ジャンルビール風味アルコール飲料
- 輸入ビール類
- クラフトビール
- 機能型ビール類
- ノンアルコールビール
- スピリッツ
- 国産ワイン
- 輸入ワイン
- スパークリングワイン
- 梅酒
- リキュール類
- レモンサワーの素
- マッコリ
嗜好品
- レギュラーコーヒー
- 簡易抽出型コーヒー
- ポーションコーヒー
- インスタントコーヒー
- スティックタイプコーヒー
- インスタントティー
- ココア ・スティックタイププレミックス飲料
- 紅茶(ティーバッグ・リーフ)
- 緑茶
- 緑茶ティーバッグ
- 粉末緑茶(市販用)
- 麦茶
- その他茶
- 健康茶(市販用)
- 甘酒
- 粉末飲料
- 青汁
- 麦芽ドリンク
◆本記事は「2024年 食品マーケティング便覧 No.3」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。