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機能性表示食品、特定保健用食品などの国内市場を調査。機能性表示食品は2020年に特定保健用食品の規模を上回る

株式会社富士経済は、保健機能食品(特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品)の国内市場を調査し、その結果を「H・Bフーズマーケティング便覧 2021 No.3 機能性表示別市場分析編」にまとめました。

この調査では、保健機能食品について、腸内環境、脂肪、睡眠などに対するヘルスクレーム(健康表示)別や、生活習慣病予防、免疫賦活作用、骨・関節・筋肉サポートなどの訴求効能別、食品カテゴリー別、成分別に分類し、市場の現状を調査し、将来を予想しました。

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「H・Bフーズマーケティング便覧 2021 No.3 機能性表示別市場分析編」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

「H・Bフーズマーケティング便覧 2021 No.3 機能性表示別市場分析編」の全体サマリー

1.機能性表示食品の国内市場

2019年

2020年見込

前年比

明らか食品

278億円

305億円

109.7%

ドリンク類

1,116億円

1,512億円

135.5%

サプリメント

1,265億円

1,532億円

121.1%

合 計

2,659億円

3,349億円

125.9%

2015年4月に制度がスタートして以来、大幅な市場拡大が続いています。初年は積極的に制度が活用されたサプリメントを中心に市場が形成され、2016年以降は既存商品のリニューアル品を中心に、大型ブランドからの派生商品だけでなく、新規ブランドの立ち上げも見られるようになり、大幅な成長が続きました。2018年以降は伸び率の落ち着きが見られますが、前年比20%増を維持しており、2020年には3,000億円を突破して特定保健用食品の市場規模を上回る見込みです。

種類別では、サプリメントを中心に市場は拡大してきましたが、近年はドリンク類でも新商品投入や機能性表示食品へのリニューアルが活発化しており、2020年にはドリンク類がサプリメントとほぼ同等の規模になるとみられます。

訴求効能別では、生活習慣病予防が中性脂肪値や血糖値といった数値対策などで需要が高く、約半数を占めています。発売から数年が経過したブランドでは、新奇性の低下や競合商品の増加などにより苦戦しているブランドもみられますが、新商品の発売が続いているほか、新型コロナウイルス感染症の流行を背景に基礎疾患への注力度の高まりによる需要も増加しており、2020年も市場は大幅に拡大するとみられます。スポーツサポートや血行促進、オーラルケアは苦戦していますが、骨・関節・筋肉サポート、ストレス緩和・睡眠サポートなどは非機能性表示食品から機能性表示食品への切り替えや新商品投入が続いており、好調が続いています。

2.特定保健用食品の国内市場

2019年

2020年見込

前年比

明らか食品

1,132億円

1,089億円

96.2%

ドリンク類

2,248億円

2,117億円

94.2%

サプリメント

137億円

132億円

96.4%

合 計

3,517億円

3,338億円

94.9%

乳酸菌飲料、ヨーグルト、ドリンクヨーグルトを中心に構成されています。機能性表示食品の制度がスタートし商品数が増加したことで、影響が表れるようになりました。機能性表示食品が同じ機能性を訴求しながら低価格な商品が多いことから、2018年は茶系飲料を中心に需要が流出し、市場はマイナスとなりました。2019年は美容効果で初となる「オルビス ディフェンセラ」(オルビス)が発売されプラス要素となったが引き続き機能性表示食品への需要流出がみられ、市場は縮小しました。2020年は新商品発売が特に見られず、新型コロナウイルス感染症の流行の影響で、有力販売チャネルであるCVSの利用客数が減少したため、ドリンク類が苦戦し市場は縮小するとみられます。

種類別では、ドリンク類の構成比が最も高いです。2020年は"ヨーグルトブーム""乳酸菌ブーム"で乳酸菌飲料、ドリンクヨーグルトが好調ですが、茶系飲料は機能性表示食品に需要を奪われていることから、今後も市場は縮小が続くとみられます。明らか食品は外出自粛により内食の機会が増えたことでヨーグルトの需要が高まりましたが、若年層を中心にガム離れが進んでいるためマイナスが続くとみられます。サプリメントは2019年に美容効果で初となる「オルビス ディフェンセラ」が発売されたことに加え、「ヘルケア」(エーザイ)が高血圧予防への関心が高まったことで好調となりました。2020年は一部商品の機能性表示食品への切り替えなどにより、前年割れするとみられます。

訴求効能別では、2019年に"肌の水分を逃がしにくくする"という機能表示を許可された「オルビス ディフェンセラ」が発売されたことで、整腸効果、生活習慣病予防、オーラルケア、骨・関節・筋肉サポートの4つの市場に加え、新たに美容効果が追加されました。骨・関節・筋肉サポートは「毎日骨ケアMBP」(雪印メグミルク)が好調で伸長しますが、それ以外は機能性表示食品に需要を奪われていることや、特定保健用食品の表示をやめる商品もあり、2020年の市場は前年割れするとみられます。

◆注目個別市場サマリー

1.乳酸菌類(成分)

2019年

2020年見込

前年比

1,837億円

1,919億円

104.5%

乳酸菌およびビフィズス菌を関与成分とする特定保健用食品、機能性表示食品を対象としています。成分別市場としては最大規模であり、活発な商品発売により拡大しています。

2019年は市場をけん引してきた「BifiXヨーグルト」シリーズ(江崎グリコ)が機能性表示食品をやめたことが大きなマイナス要素となり、市場は縮小しました。しかし、2020年は主力の腸内環境訴求での新商品の発売に加え、睡眠やストレス緩和、紫外線対策といった新たなヘルスクレーム商品の発売で市場が活性化しています。また、新型コロナウイルス感染症の流行を背景に、乳酸菌類全体が免疫機能サポートのイメージによって評価され、内食需要の獲得につながったほか、免疫機能維持といったヘルスクレームの登場により、市場は拡大するとみられます。

今後も新たなヘルスクレームの広がりが期待されており、2021年以降も市場拡大が続くと予想されます。

2.ブラックジンジャー(成分)

2019年

2020年見込

前年比

2億円

22億円

11.0倍

ブラックジンジャーはブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンを関与成分とする機能性表示食品を対象としています。2017年に丸善製薬やディーエイチシーなどが参入し市場が形成され、"加齢で衰え始める筋肉の維持"や"腹部の脂肪を減らす"など筋肉・筋力維持と脂肪対策の二つの訴求から商品が展開されています。

2017年、2018年は筋肉対応の商品展開が主でしたが、2019年から脂肪対策の商品が増え始めました。2020年は筋肉対応で「歩みのゼリー 根のちから」(再春館製薬所)が好調なほか、脂肪対策の商品は"コロナ太り"対策需要も取り込み、市場は大幅に拡大するとみられます。

筋肉・筋力維持と新しい素材として注目が集まり採用が増えている脂肪対策のヘルスクレームにより幅広い需要獲得が期待され、2021年以降も市場拡大が続くと予想されます。

3.骨・関節・筋肉サポート(訴求効能)

2019年

2020年見込

前年比

751億円

904億円

120.4%

カルシウム、コラーゲン、グルコサミン、大豆イソフラボン、アミノ酸やHMBなどが関与成分となり、骨の維持・形成や関節の痛み緩和、筋肉量の維持などを訴求する商品を対象とします。特定保健用食品がけん引してきましたが、非機能性表示食品からの切り替えも含め機能性表示食品が増加しており、市場は拡大を続けています。

機能性表示食品は、2016年には栄養機能食品、2017年には特定保健用食品の市場規模を上回る、急成長を遂げました。高齢者人口の継続的な増加で、骨粗しょう症の予防やロコモ対策需要はますます高まるとみられるほか、機能性表示食品で"ひざ関節の違和感をやわらげる""筋肉・筋力の維持"などの訴求が可能となったため、より具体的に効能をアピールできることで市場は拡大を続けると予想されます。

4.ストレス緩和・睡眠サポート(訴求効能)

2019年

2020年見込

前年比

189億円

260億円

137.6%

2015年に機能性表示食品制度がスタートし、2017年はL-テアニンを、2019年はGABAを関与成分とする新商品が投入され、市場は拡大しました。

2020年は外出自粛や在宅勤務、また、その他日常で様々な制約が増え急激に生活が変化したため、不安感によるストレスや睡眠の質を気にする消費者の需要が増加し、市場は引き続き拡大が予想されます。

【参考】本記事で使用した「H・Bフーズマーケティング便覧 2021 No.3 機能性表示別市場分析編」に掲載している調査対象市場

保健機能食品

  • 特定保健用食品
  • 栄養機能食品
  • 機能性表示食品

ヘルスクレーム別

  • 腸内環境横断
  • 腸内環境
  • 脂肪横断
  • 脂肪
  • 脂肪×糖
  • 脂肪×糖×血圧
  • 血圧横断
  • 血圧
  • 睡眠横断
  • 睡眠
  • コレステロール横断
  • コレステロール
  • 糖横断
  • 記憶・認知横断
  • 記憶・認知
  • 膝・関節
  • 尿酸値対策

成分別

  • 乳酸菌類
  • 食物繊維
  • GABA
  • DHA・EPA
  • サラシア
  • ローズヒップ由来ティリロサイド
  • 葛の花由来イソフラボン
  • ブラックジンジャー
  • グルコサミン

食品カテゴリー別

  • チルドデザート
  • 菓子
  • ステープル
  • 農産加工品
  • 調味料
  • 畜産・水産加工品
  • ノンアルコールビール・ドリンク
  • 嗜好飲料
  • 乳性飲料
  • 健康飲料
  • 炭酸飲料
  • 果実飲料

訴求効能別

  • 滋養・強壮
  • 肝機能改善
  • 美容効果
  • 整腸効果
  • ダイエット
  • 生活習慣病予防
  • 血行促進
  • 免疫賦活作用
  • 栄養バランス
  • 骨・関節・筋肉サポート
  • 貧血予防・改善
  • オーラルケア
  • アイケア
  • マルチバランス
  • ストレス緩和・睡眠サポート
  • グリーンチャージ

◆本記事は「H・Bフーズマーケティング便覧 2021 No.3 機能性表示別市場分析編」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの目次や調査サマリーなど詳細はこちらでご確認いただけます。