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生物由来有用成分・素材の市場を調査。新型コロナウイルス感染症の影響から需要が減少する品目もみられ市場は縮小

株式会社富士経済は、新型コロナウイルス感染症によりダイエット関連やメンタルケア関連の需要が高まっている生物由来有用成分・素材の市場を調査し、その結果を「生物由来有用成分・素材市場徹底調査 2021」にまとめました。

この調査では、生物由来有用成分・素材について動物系14品目、植物系20品目、合成系6品目の市場を調査・分析し、将来を展望しました。加えて、今後の需要増加が期待される注目素材10品目の市場動向を整理しました。また、健康・美容に関する悩みや、機能性素材・成分における認知度、効果・効能の体感性、新型コロナウイルス感染症拡大後の行動変化などを把握するための消費者アンケート調査を実施しました。

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「生物由来有用成分・素材市場徹底調査 2021」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

「生物由来有用成分・素材市場徹底調査 2021」の全体サマリー

1.生物由来有用成分・素材40品目市場

2020年見込

前年比

2027年予測

2019年比

動物系

1,275億円

94.7%

1,544億円

114.6%

植物系

492億円

99.4%

594億円

120.0%

合成系

153億円

113.3%

297億円

2.2倍

合 計

1,920億円

97.1%

2,435億円

123.2%

2020年は新型コロナウイルス感染症の影響から最終製品の開発スピードの鈍化で需要が減少する品目もみられ、前年比2.9%減が見込まれます。一方、精神的な不安や運動不足による睡眠障害、外出自粛によるコロナ太り対策からダイエット関連やメンタルケア関連の需要が増加しています。

動物系ではヒアルロン酸、コラーゲン、プラセンタなど美容訴求素材やコンドロイチン、グルコサミン、肝臓加水分解物など膝関節対応、肝機能関連が低迷しました。植物系では、美容訴求色が強いセラミドやインバウンド需要に下支えされていた大麦若葉、ナットウキナーゼなどが落ち込んだ一方、ダイエット需要からサラシア、大豆・エンドウタンパクが好調で、ストレス、睡眠質関連ではGABA、ラフマなどが堅調に伸びています。合成系ではスポーツで定番素材のBCAAやL-アルギニンは低迷しましたが、2020年に解禁となった抗老化素材のNMNは好調です。

2.カテゴリー別成分・素材市場

タンパク質系

2020年見込

前年比

2027年予測

2019年比

432億円

93.1%

557億円

120.0%

タンパク質系は最も市場規模が大きく、身体づくりや美容関連素材の比率が高いです。2020年は新型コロナウイルス感染症の流行による外出自粛からコロナ太り対策需要が高まる一方、美容訴求素材は需要が減少しており、コラーゲンやエラスチンが縮小することから前年比6.9%減が見込まれます。2021年以降、需要は回復し市場拡大するとみられます。

ポリフェノール系

2020年見込

前年比

2027年予測

2019年比

118億円

98.3%

128億円

106.7%

ポリフェノール系はサラシア、ヘスペリジン、緑茶抽出物、大豆イソフラボン、イチョウ葉、オリーブ抽出物、ブラックジンジャー、ラフマなど品目が最多です。2020年はダイエット需要の高まりによりサラシア、ブラックジンジャー、睡眠質改善需要によりラフマが伸びている一方、ヘスペリジン、オリーブ抽出物の需要が減少し、前年比1.7%減が見込まれます。2021年以降、市場は再び拡大に転じるとみられます。

◆注目個別市場サマリー

1.サラシア

2020年見込

前年比

2027年予測

2019年比

19億円

111.8%

22億円

129.4%

サラシアはインドやスリランカのほか東南アジアに自生する植物です。サラシアに含まれるサラシノールやコタラノールというポリフェノールの一種が機能関与成分であり、生活習慣病関連素材として需要が確立されています。

2017年に大手外食チェーンのメニューにサラシアを関与成分とした機能性表示食品が採用され話題となり、2019年以降は機能性表示食品向けの引き合いが活発化しました。2020年は新型コロナウイルス感染症の流行による外出自粛から抗肥満ニーズが高まり、需要が増加しています。生産国であるインドでロックダウンが実施されたため、年の前半は原料輸入が一時停止するなど不安要素もみられましたが、後半には輸入が再開され高まるニーズを背景に前年比11.8%増が見込まれます。今後も市場は堅調に拡大するとみられます。

2.ラフマ

2020年見込

前年比

2027年予測

2019年比

2.5億円

138.9%

3.9億円

2.2倍

ラフマは中国西部から北西部にかけて広がる羅布高原に自生している多年草です。中国では健康茶として飲用されており、中国薬典にも収載されている生薬です。

中国において古くから健康茶として親しまれており、日本では2001年に高血圧の改善を訴求した「ヤンロン茶」として発売されました。2017年に睡眠の質向上をヘルスクレームとした機能性表示食品の届出が受理されたことで、機能性素材として本格的に市場が立ち上がりました。2020年は新型コロナウイルス感染症の流行により学業や仕事など社会生活における先行きが不透明な状況となり、不眠など睡眠に対する悩みを抱える消費者が増加していることなどから前年比38.9%増が見込まれます。

3.イミダゾールジペプチド

2020年見込

前年比

2027年予測

2019年比

43億円

107.5%

58億円

145.0%

2015年に機能性表示食品制度が開始されたことに伴い、「疲労感の軽減」のヘルスクレームが受理され、市場は急拡大しました。2019年以降も抗疲労ニーズの定着から既存商品および新規採用の引き合いがあり、好調です。2020年は新型コロナウイルス感染症の影響により伸びは鈍化しますが、外出自粛に伴う精神的、肉体的な疲労回復ニーズにより既存商品を中心に需要が継続しています。また、尿酸値低減効果も確認されており、大手飲料メーカーによる新商品発売など機能性表示食品の採用も着々と増え、2020年以降も市場は堅調に拡大するとみられます。

4.NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)

2020年見込

前年比

2027年予測

2019年比

26億円

148億円

NMNは、ビタミンB3から作られる物質であり、NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)の前駆体です。体内でNAD+に変換され、アンチエイジングに深く関係のある素材とされています。

2015年にメディアで抗老化作用が取り上げられ話題となりましたが、厚生労働省において医薬品用途とされたため、食品や化粧品原料としての流通は許可されていませんでした。2020年3月に食薬区分の変更により、食品や化粧品で使用されるようになったことで市場が形成されました。若返りなどの美容イメージが強いですが、加齢に伴い減退する臓器機能の回復など、身体の老化抑制が確認されており、幅広い生理機能でさまざまな展開が期待され、市場は拡大していくとみられます。

【参考】本記事で使用した「生物由来有用成分・素材市場徹底調査 2021」に掲載している調査対象市場

動物系

  • DHA/EPA
  • イミダゾールジペプチド
  • エラスチン
  • 肝臓加水分解物
  • グルコサミン
  • コラーゲン
  • コンドロイチン
  • 乳タンパク
  • ヒアルロン酸
  • プラズマローゲン
  • プラセンタ
  • プロテオグリカン
  • 有用微生物(乳酸菌、ビフィズス菌、他)
  • ラクトフェリン

植物系

  • GABA
  • β-グルカン
  • アスタキサンチン
  • イチョウ葉
  • イヌリン
  • エクオール
  • 大麦若葉
  • オリーブ抽出物
  • サラシア
  • セラミド
  • 大豆イソフラボン
  • 大豆・エンドウタンパク
  • ナットウキナーゼ
  • ノコギリヤシ
  • フコイダン
  • ブラックジンジャー
  • ヘスペリジン
  • ホスファチジルセリン
  • ラフマ
  • 緑茶抽出物

合成系

  • BCAA
  • L-アルギニン
  • L-オルニチン
  • L-カルニチン
  • L-テアニン
  • NMN

注目素材

  • β-アラニン
  • アラビノキシラン
  • イサダオイル
  • エルゴチオネイン
  • カンナビジオール
  • ケルセチン
  • ヒトミルクオリゴ糖
  • マヌカハニー
  • リポポリサッカライド
  • ロスマリン酸

◆本記事は「生物由来有用成分・素材市場徹底調査 2021」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの目次や調査サマリーなど詳細はこちらでご確認いただけます。