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機能性化粧品の国内市場を調査。アンチエイジング市場は、ライブコマースなどデジタルカウンセリングでの需要喚起で需要を獲得。敏感肌市場は、ストレスやマスク着用などによる肌トラブル増加で需要拡大

株式会社富士経済は、美白としわ改善の両方にアプローチできる高機能商品が好調なホワイトニング、育毛剤やスカルプケアが好調なアンチエイジング、“安全"“低刺激"などの意識によりユーザーが増加している敏感肌、ストレスやマスク着用による肌トラブルで需要が増加するアクネ対応など機能別に国内化粧品市場を調査しました。その結果を「機能性化粧品マーケティング要覧 2020-2021」にまとめました。

今回の調査では、スキンケア、ベースメイク、ボディケア、ヘアケアの4カテゴリーにおいて、ホワイトニングやアンチエイジング、敏感肌、アクネ対応などの機能を訴求する商品を“機能性化粧品"と定義し、訴求機能別の市場動向や注目商品の市場動向についての現状を分析し、将来を予想しました。

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「機能性化粧品マーケティング要覧 2020-2021」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

「機能性化粧品マーケティング要覧 2020-2021」の全体サマリー

1.機能性化粧品の国内市場(スキンケア、ベースメイク、ボディケア、ヘアケア)

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2019年はスキンケアにおいてしわ改善商品のラインアップ拡充が進んだことからアンチエイジング機能訴求商品が好調だったほか、肌への安心・安全意識の高まりや敏感肌層の増加で敏感肌訴求商品が伸びました。しかし、中国で新EC法が施行されたことや為替が円高傾向だったことからインバウンド需要が減退し、市場全体の伸びは急速に鈍化しました。

2020年は新型コロナウイルス感染症の流行による在宅時間の増加やマスク着用・手洗いといった衛生習慣への関心が高まり、消費者が志向する機能にも変化が見られました。特にストレスの増加やマスク着用による肌荒れから敏感肌ブランドやアクネ対応ブランドへの関心が高まっています。しかし、店舗休業やカウンセリングの自粛、インバウンド需要の減少から、市場は大幅に縮小するとみられます。

今後の市場はアンチエイジングやホワイトニングを訴求したスキンケアを中心に回復が期待されるほか、敏感肌ブランドが新たに需要を獲得し、拡大が予想されます。

2.訴求機能別の市場

ホワイトニング(対象品目:スキンケア、ベースメイク、ボディケア)

2020年見込

前年比

2021年予測

前年比

ホワイトニング

2,622億円

88.0%

2,720億円

103.7%

スキンケア

2,270億円

89.7%

2,353億円

103.7%

※スキンケアはホワイトニングの内数です

2019年はスキンケアで、有効成分としてナイアシンアミドを配合したしわ改善と美白のW機能を訴求した商品が発売されましたが、需要期である夏季の天候不順やインバウンド需要の減退により、市場は微増にとどまりました。

2020年はホワイトニングの需要が最も高まる春から夏にかけて、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けた店舗休業やカウンセリング営業の自粛により、使用啓発に向けたプロモーション展開ができず、外出自粛によるホワイトニングケア意識の低下や海外渡航制限によるインバウンド需要の減少も加わって、市場は大幅に縮小するとみられます。

今後は在宅時間の増加によって、しみ・そばかすに気づいた消費者のケア意識の向上に向けた使用啓発、また、しわ改善と美白機能を備えたスキンケアアイテムがスペシャルケアだけでなく日常的に使用されるオールインワンや化粧水・乳液でもラインアップが増えることにより、需要が活性化することで市場の回復が期待されます。

アンチエイジング(対象品目:スキンケア、ベースメイク、ボディケア、ヘアケア)

2020年見込

前年比

2021年予測

前年比

アンチエイジング

7,141億円

89.6%

7,394億円

103.5%

スキンケア

5,414億円

88.8%

5,626億円

103.9%

※スキンケアはアンチエイジングの内数です

2019年はスキンケアにおいて、しわ改善商品のラインアップが増えたほか、高級志向の強い中高年齢層をターゲットにした最高級ブランドでの商品テコ入れの動きが顕著でしたが、中国で新EC法が施行されたことで転売業者の購入が減少した影響から、市場の伸びは鈍化しました。

2020年は在宅時間が増加したことにより、アンチエイジングを気にする消費者が増え、しわやたるみといったケア意識の向上がみられましたが、店舗休業やカウンセリング営業の自粛による購買頻度の低下と訪日観光客の減少によるインバウンド需要の減少によって、市場は大幅に縮小するとみられます。

今後はライブコマースといったデジタルカウンセリングでの需要喚起を推し進めるなど、新たなニーズの取り込みが図られるとみられます。

敏感肌(対象品目:スキンケア、ベースメイク、ボディケア、ヘアケア)

2020年見込

前年比

2021年予測

前年比

敏感肌

1,099億円

98.0%

1,160億円

105.6%

スキンケア

781億円

96.4%

820億円

105.0%

※スキンケアは敏感肌の内数です

2019年は雑誌やSNSなどの媒体で敏感肌商品が取り上げられる機会が増えたことでユーザーが増加し敏感肌ブランドにおいてもホワイトニングやアンチエイジングといった高機能商品のラインアップが拡充され、市場は拡大しました。

2020年は在宅時間の増加による肌ストレスやマスク着用による肌トラブルを感じる消費者が増え、さらなる敏感肌商品への需要増加がみられる一方で、インバウンド需要が海外渡航制限によって減少した影響が大きく、市場は縮小するとみられます。

今後はストレスやマスクの着用による肌トラブルを抱える消費者が増加したことで、ますます敏感肌商品へのニーズ拡大が期待され、特にスキンケアとボディケアを中心に市場の拡大が期待されます。また、中高年齢層では、より高いスキンケア効果を期待する消費者も増加しており、敏感肌を基本コンセプトとしながらもエイジングケアを訴求するなど高機能商品の展開が強化され、需要の取り込みはさらに進むと予想されます。

アクネ対応(対象品目:スキンケア、ベースメイク、ボディケア)

2020年見込

前年比

2021年予測

前年比

アクネ対応

314億円

98.4%

317億円

101.0%

スキンケア

288億円

99.0%

290億円

100.7%

※スキンケアはアクネ対応の内数です

2019年は生活習慣の乱れや季節の変わり目に生じる肌荒れなど総合的なケアを訴求した商品の増加や、スキンケアでは新商品が発売されたことでプラスとなりましたが、ベースメイクやボディケアの不調によって、市場は微減となりました。

2020年は在宅時間の増加によるストレスやマスク着用による肌荒れの対策として需要は増加していますが、店舗休業や外出自粛によるベースメイクの使用機会減少から、市場は縮小するとみられます。

今後はアクネケアを基本コンセプトとしながら肌の不調を総合的にケアする付加訴求の強化や、新型コロナウイルス感染症に起因する肌トラブルを感じる消費者においてアクネ対応商品の認知拡大による新規需要の取り込みが進むことによって、市場拡大が予想されます。

◆注目個別市場サマリー

1.エアゾール・ミスト化粧水

2020年見込

前年比

101億円

116.1%

顔の保湿やメイク崩れの防止を訴求したミスト、エアゾール剤型の化粧水を対象とします。機能についてはモイスチャー、ホワイトニング、アンチエイジング、敏感肌、アクネ対応に分類します。

プレ化粧水や軽度な保湿用途で敏感肌向けブランドのほか、保湿やメイク崩れの防止を訴求した商品がモイスチャーを中心として展開されています。
2019年は敏感肌ではプレ化粧水やマルチユース用として若年層を中心に需要の取り込みが進んだほか、モイスチャーではメイク崩れの防止を訴求した商品が好調となり、市場は大幅に拡大しました。

2020年はマスクの常時着用により、ベースメイクの崩れ防止に対する需要が高まったほか、マスクの摩擦による肌荒れに悩む消費者が増えたことで、低刺激な敏感肌向けのスキンケアへの需要が増加し、市場は大幅に拡大するとみられます。

2.ハンドクリーム

2020年見込

前年比

188億円

111.9%

手の保湿を訴求している商品を対象とし、機能についてはモイスチャー、ホワイトニング、敏感肌、フレグランスに分類します。

基本機能であるモイスチャーが8割強となっています。冬季の天候に左右されやすいですが、ロングセラー商品が効果実感からリピート需要を取り込んでいるほか、ライフスタイル提案型商品もギフト需要を取り込んでいます。

2019年は暖冬の影響を受け伸び悩むブランドもみられましたが、加齢によるシミやしわを目立たなくするトーンアップ効果訴求のハンドクリームが好調でした。

2020年は新型コロナウイルス感染症の予防対策として手洗いや消毒をする機会が増加し、手荒れに悩む消費者が増えたことでハンドクリームの需要が高まり、保湿効果訴求品を中心に需要を獲得したほか、肌に優しい敏感肌訴求も好調なため、市場は拡大するとみられます。

【参考】本記事で使用した「機能性化粧品マーケティング要覧 2020-2021」に掲載している調査対象市場

カテゴリー

訴求機能

対象品目

スキンケア

・モイスチャー
・ホワイトニング
・アンチエイジング
・敏感肌
・アクネ対応

<注目商品動向>
・エアゾール・ミスト化粧水

・洗顔料
・クレンジング
・マッサージ
・モイスチャー
・スポットケア(部位別訴求商品)
・化粧水
・乳液(ティント乳液タイプ含む)
・美容液
・パック

ベースメイク

・モイスチャー
・ホワイトニング・UV
・アンチエイジング
・皮脂過剰抑制
・敏感肌

<注目商品動向>
・BB・CC

・メイクアップベース
・ファンデーション
・フェイスパウダー

ボディケア

・モイスチャー
・UV(ホワイトニング)
・スリミング/マッサージ効果
・敏感肌

<注目商品動向>
・ハンドクリーム

・リップクリーム
・サンタン・サンスクリーン
・ボディシャンプー
・ボディクリーム・ローション
・ボディマッサージケアクリーム
・バスプロダクツ

ヘアケア

・モイスチャー&マイルド
・ダメージケア
・頭皮ケア
・アンチエイジング

<注目商品動向>
・家庭用ボタニカルヘアケア

・シャンプー
・リンス・コンディショナー
・ヘアトリートメント
(ヘアコーティング剤含む)
・女性用スカルプケア
・メンズヘアケア
(シャンプー・リンス・ヘアトリートメント)
・メンズスカルプケア

◆本記事は「機能性化粧品マーケティング要覧 2020-2021」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの目次や調査サマリーなど詳細はこちらでご確認いただけます。