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エレクトロニクス製品の市場を調査。2031年の世界市場を予測

株式会社富士キメラ総研は、大手クラウドベンダーのAI関連機器への積極投資により、半導体メモリーなど部材の不足や価格高騰が進み、スマートフォンやノートPCからコンパクトDSCなどに至るまで、幅広く、直接・間接的な影響を受けているエレクトロニクス製品の世界市場を調査しました。その結果を「2026 ワールドワイドエレクトロニクス市場総調査」にまとめました。

この調査では、AV機器8品目、白物家電4品目、情報通信機器9品目、OA機器/産業機器6品目、自動車/車載電装機器7品目、インフラ/ストレージ機器4品目、ユニット製品・部品4品目の計42品目を対象に市場を明らかにしました。

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2026 ワールドワイドエレクトロニクス市場総調査」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

◆注目個別市場サマリー

1.サーバー(汎用、AI)

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汎用サーバーと、AIアクセラレーターを搭載しAI処理に最適化したAIサーバーに大別しました。
2025年の市場は、AI関連投資に積極的な大手クラウドベンダーを中心にサーバー調達が進み、汎用サーバーが前年比2.1%増、AIサーバーが同34.3%増となりました。2026年は大型投資が急増しているAIサーバーは前年比20.7%増と伸長する一方、汎用サーバーは低調で一時的な縮小が見込まれます。
中長期的にはAIサーバーへの積極的な投資が続くことから市場拡大が予想されます。生産を担う大手EMS(電子機器製造受託)各社はAIサーバーを中心とする展開を強めており、メーカーによっては、総生産台数を減らしてでも高単価なサーバーの生産に注力する戦略をとっています。
生産エリアは、2024年までは中国が中心でしたが、2025年に入り主要ユーザーである大手クラウドベンダーなどの脱中国生産の要望が強まったことから、中国からの生産拠点移管が進み、台湾や東南アジアを中心とする他アジアが大きく伸びています。また、今まで北米向けの生産拠点は中南米でしたが、北米へのシフトも進んでいます。
需要エリアとしては、大手クラウドベンダーの展開が強まる北米が4割程度を占め、今後も主要需要エリアとして市場をけん引するとみられます。設備投資の回復が期待される中国、また、欧州や東南アジアなども伸びが予想されます。

2.SSD、HDD

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SSD(Solid State Drive)は、NANDフラッシュメモリーを記憶媒体とした装置です。2025年はサーバー需要の増加やノートPCの伸びにより、市場は前年比8.4%増となりました。2026年はNAND製造ラインへの設備投資が進まず、SSD用の大容量NANDが不足していることから、価格が高騰しています。AIサービスの展開に必要なAIサーバー向けは、米国の大手クラウドベンダーがコスト度外視で調達している一方、PCをはじめとした民生機器向けは価格高騰に対応できず、サーバー向けに押される形で供給量確保に苦しんでいます。
メモリーメーカーの内製品が多いため、それらの後工程拠点が集まる他アジアでの生産が多いです。PC生産の中心地で需要の約6割を占める中国では、中国メモリーメーカーが生産拡大を進めています。北米は米国大手クラウドベンダー向けの製品について現地生産が増えており、生産量が徐々に拡大すると予想されます。

HDDはPCやサーバー、ストレージシステム、PC周辺機器、OA機器など幅広く使用されており、SSDと競合する記憶装置です。容量単価の優位性が求められる用途ではHDDが有利ですが、高いI/O(時間当たりの処理能力)や耐衝撃性ではSSDが優れるため、PCやエンタープライズ用ストレージなどではHDDからSSDへの切り替えが進んでいます。
現状、データの中間保存先として使用されるニアラインストレージ用途が中心です。2025年は、ニアラインストレージ需要がクラウドベンダー向けで大幅に増加したことから、他の用途では減少したものの、市場は前年比横ばいとなりました。2026年以降は、ニアラインストレージ用途で需要増加が予想されますが、生産能力の制約があるため十分な供給確保が難しいケースも想定されます。

3.スマートフォン

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2025年の市場は、北米や欧州などでは需要が減少したものの、中国や他アジアの順調な伸びにより、前年比2.6%の増加となりました。生産エリアは中国から他アジアへのシフトが進み、中でもインドとベトナムでの生産が拡大しています。特にiPhone生産が本格的に始まったことによりインドの存在感が高まっています。
2026年はメモリー(DRAM)の供給不足に伴い生産台数の減少が見込まれます。中でもメモリー高騰を価格に反映できない低価格帯スマートフォンが大きく減少すると予想されます。特に中国メーカーは低価格帯の製品比率が高いため、主として生産を行っている中国で大幅に減少するとみられます。
メモリー価格の高止まりにより、短期的には各スマートフォンメーカーが生産台数を絞ることから、市場の本格的な回復は2028年以降になるとみられます。2030年以降は6Gスマートフォンの発売が開始され、一部で買い替えサイクルが短期化することから、市場拡大が期待されます。

4.コンパクトDSC

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レンズ一体型のデジタルスチルカメラを対象としました。日本メーカーのブランドが上位を占める製品分野です。スマートフォンに搭載されるカメラの高機能化により市場は縮小が続いていましたが、2024年頃より再び需要増に転じています。背景として、スマートフォン搭載カメラの機能進化が緩やかになっていることや、SNSの普及に伴う高画質撮影ニーズの高まりなどがあげられます。スマートフォン搭載カメラでは難しい、被写界深度が生むなめらかなボケ味、細やかな階調による陰影のグラデーションがもたらす物質感などがユーザーに受け入れられています。
日本や中国、他アジアが主な生産拠点です。従来はEMSによる生産が主流でしたが、BCP対策や生産ラインの効率化推進などを背景に、ブランドメーカーの自社生産比率が高まっており、日本での生産が伸びています。

【参考】本記事で使用した「2026 ワールドワイドエレクトロニクス市場総調査」に掲載している調査対象市場

AV機器

  • TV
  • コンパクトDSC
  • デジタル一眼カメラ
  • 据置型/ポータブルゲーム機
  • ヘッドマウントディスプレイ
  • スマートグラス
  • ワイヤレスイヤフォン/ヘッドフォン
  • デジタルビデオカメラ

白物家電

  • ルームエアコン
  • 冷蔵庫
  • 洗濯機
  • 掃除機

情報通信機器

  • スマートフォン
  • タブレット
  • ノートPC
  • スマートスピーカー
  • スマートウォッチ/ヘルスケアバンド
  • フィーチャーフォン
  • デスクトップPC
  • Wi-Fiルーター
  • 衛星通信受信用端末

OA機器/産業機器

  • 複写機/複合機
  • ページプリンター
  • インクジェットプリンター
  • ドローン
  • 監視カメラ
  • スマートメーター

自動車/車載電装機器

  • 自動車
  • 次世代自動車
  • 自動二輪車(内燃)
  • 自動二輪車(電動)
  • 電動アシスト自転車
  • カーオーディオ
  • カーナビゲーションシステム

自動車/車載電装機器

  • サーバー
  • データセンター用スイッチ機器
  • SSD
  • HDD

ユニット製品・部品

  • 小型カメラモジュール
  • 車載カメラモジュール
  • IoTモジュール
  • AIアクセラレーターモジュール

◆本記事は「2026 ワールドワイドエレクトロニクス市場総調査」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの目次や調査サマリーなど詳細はこちらでご確認いただけます。